イマサラナガラ「リハビリマーシー」の動画を見た。
この動画の中で田代は漢 a.k.a. GAMIのラップの大師匠という設定で9sari groupを訪問する。「危なっかしい若者が(店の前に)たまってたから心配になってさ」と話す田代に、漢、D.O、RYKEは「心配なのはマーシー(田代)のほうだぜ!」と反発。これに「大丈夫だよ。ちゃんとこういう本も出してるんだから」と自身の著書「マーシーの薬物リハビリ日記」を見せるが、それでも疑惑が晴れない田代は「証拠見せようか?」と漢にラップバトルを挑む。
漢と田代まさし
漢 a.k.a. GAMIというのは大人気番組「フリースタイルダンジョン」で活躍中の即興ラップが武器のラッパーである。
彼のラップはイリーガルなトピックを扱うことが多く、地上波のフリースタイルダンジョンではモザイクだらけだ。(今週コンプラ甘すぎでしょ!笑)
そんな彼のもとに、”イリーガル代表”の田代まさし先輩が現れ、漢とラップバトルするって言うから胸熱だ。
9SARI HEAD LINE #番外編VOL.4「田代まさしが心配して9sari スタジオに来た!」
爆笑してしまった。
僕らはマーシー世代
私らの世代はマーシーが活躍していたのをリアルタイムで見ている。ああいうお笑い番組が大好きな小学生の頃に。
HIPHOPには、”わかる人はわかるネタ”をこっそり忍ばせる”遊び心”というスキルが認められている。サンプリングやオマージュってやつだ。これができるラッパーないし、トラックメイカー、DJは人気が出やすい。
上の動画を一般の方や、若い子が見たら「何が大丈夫だよ。覚せい剤ネタでふざけ過ぎでしょ。反省してるの?」って怒っちゃうと思う。
でもこれは、見る人が見れば”全く違う動画”になるのだ。
私と同じ世代の人なら薄々気付いてると思うが、マーシーがフック(サビ)でラップする「だいじょぶだあ」ってのは、マーシーの出世作である「志村けんのだいじょうぶだぁ」って番組からのサンプリングだ。
「覚せい剤ちゃんとやめれたのか?大丈夫か?」って問いに「だいじょうぶだあ」って返す。
そして、その類の話題がデリケートなこの時期にあえてやっちゃう強さ。俺は好きだな〜。
極上のエンターテイメント
ネタ的に言えば、一緒にラップしてるD.Oもコカインで一回捕まっている。そんな人間が一緒になって「覚せい剤ダメゼッタイ!」って歌ってる。
恐らく見た目の時点で世間的には説得力はないだろう。笑 でも、”経験者が歌ってる”という説得力は持っている。(と思いたい。笑)
それにマーシーは元々ブラックミュージシャンだ。「シャネルズ(ラッツアンドスター)」というグループで、顔を黒く塗って黒人の格好して歌っていた。
他にも「漢くん漢くんうるせーなぁ」だったり、「マーシーのダジャレ」だったり、「変なおじさん」「クワマン」「やめられない止まらない(かっぱえびせん)」てワードだったり、”分かる人にはわかる”ネタがふんだんに散りばめられていて「立派なエンターテイメント」に仕上がってるにも関わらず、さらに「覚せい剤ダメ!」というメッセージまで込められている。
こういうのを私なんかは、手放しで「最高!!」って絶賛しちゃうんだけど、世間様は戸惑うんだろうなぁ。
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