ここ数日、ずっともがき苦しんだでた父さんが凄く穏やかな顔で寝ている
スヤスヤと、まるで元気だった頃のように
人はほんとに苦しいと顔自体が変わり、性格が変わることを学んだ
別人のような目をして普段口にしないことを口にする
そんな時周りの人間は何もしてあげることができない
苦しみながら何かを訴える父さんの、かすれた、何を言ってるかわからない声に家族全員で耳を傾け、少しでも楽にしてあげたいと、わずかな声を理解しようと真剣だった
最後の方は誰も理解できなかったけど...
今の父さんの表情を見てると、苦しみのピークを超えたような、そんな雰囲気がある
ホッとしたのか母さんの口数も多い
入院して約一ヶ月
父さんの辛く長い日々が終わり、これからゆっくり息を引き取って行くような気がする
どうか無事迎えが来るまで、もう2度と、あの苦しみが父さんに襲い掛かりませんように
安らかに逝けますように
父さん