母親が癌になりました。まさか自分の母親が…
突然そんなこと言われても…
私は仕事の都合上、実家に月に何回か帰るのですが、時間が合えば両親とご飯を食べることがあります。
かといって両親とにこやかに会話するような人間ではないので、黙々とご飯を口に運び、その間母親だけしゃべっているような感じで。要はうちの母親はいつも元気で明るい人なんです。うっとうしいくらいに。それこそ「コイツとーぶん死なねえな」って思わせる人で。
だけどちょっと前からなんとなーく元気がなかったんですよね。ほんとになんとなく。
いっつもあれこれ聞いてくる母親がササッと自分の部屋に帰っていく。まあ私の中では「とーぶん死なない人」なわけですから、おかしいな?とは思っても特に聞くわけでもなく…。
そしたら昨日の晩に突然「乳癌になっちゃった」と。
意味がわかりませんでした。言葉が出てきませんでした。すこし沈黙があったのですが、今思えば「うそで〜す!」ってことばを待っていた気がする。
そのあと会話したんですが全然思い出せません…。おそらく母親の説明を聞いて私が疑問を聞くってやりとりだったと思うんですが動揺してたんでしょうね。全く思い出せない…。
今日奥さんに相談しました。私の奥さんも私とまだ付き合っている頃に子宮頸癌を経験してるので反応は早っかたです。「ステージは?」「ステージ…」そんなことも聞いてない自分がいました。
奥さんもガン経験者
話は変わりますが私の奥さんはガン経験者です。
病状は子宮頸癌は初期だったので、結果からいうと子宮を全摘せずに済んだのですが、最初に行った病院では『子宮全摘』の診断を受けていました。
『子宮全摘=子供が産めない』わけですから、当時の奥さんは隣にいて見ていられなかったです…。
そして駄目元で違う病院を診察しました。セカンドオピニオンですね。
すると『全摘なんかしなくても部分切除で大丈夫ですよ』とお医者さんに言われ、結局病院を移って手術をしたわけですが、「あのまま最初の医者の言う通り全摘していたら…」と思うとぞっとします。
おかげで今は再発の危険がある5年も経過して、子宝にも恵まれ幸せな日々を送っているわけですが。
ステージは…
母親にステージの確認をしました。『ステージ Ⅱ-a 』でした。ネットで調べたところ、サイトによってまちまちなんですが、生存確率75%〜90%もあるとのこと。最悪《 ステージⅢ 》でもそれなりに高い確率で助かると。ほんとによかった…。
母親が死ぬかもしれないという場面に直面して…
世間ではよく『親が生きてるうちに孝行しなさい』とはいいますが、そんなのはみんなわかっているんだと思う。
でも、『時間がなかったり、お金がなかったり、恥ずかしかったり…』人それぞれの理由でできてないだけだと思うんですよね。
でもですね、いざ『母親が死ぬかもしれない』って場面に直面して思ったことは『まだ死なないでほしい』だけでした。いつも元気な母親なのでそんなこと思ったことなかったけど…。
『親孝行まだしてない』ってのは思わなかったですね。ただ『まだ死なないでほしい 』ってそれだけ頭の中でぐるぐるしてました。
読んでくれているみなさんへ
うちの母親は恐らく大丈夫だと信じてますが、これを読んだ方の親近者、もしくは友人に『胸の一部が痛い』って言ってるような女性がいましたら診察を勧めてください。
うちの親は痛くても少し放置していたみたいです。高齢なので進行が遅かったのが救いだったと思います。若い人は本当に進行が早いみたいです。
そして、もしステージが進行しているガンだったとしても、諦めずにセカンドオピニオンを探すなど、自分達のやれることをやることが最善につながると私は思います。
※ 追伸
母の手術は無事終わり、結果、片方の乳房全摘出と、検査のためのリンパ摘出となりました。ベッド上の母は痛々しく、今までに見たことのない母の姿がそこにありました。無事手術が終わったといえ、再発の危険など考えると今後生活していく上での心境など考えるとかわいそうでなりません…。
どうか定期健診など、早期発見につながることは積極的に行ってください。病気は運命かもしれませんが、「やれることはやっていた」という自負は多少なりとも心を軽くするはずです。後悔しないためにも。
現実は冷たい
母親に「ガンになっちゃた」と言われた